国宝
多宝塔 (国宝 20号) 多宝塔, 1916
| 多宝塔(国宝 20号) 釈迦牟尼仏が法華経を説いていた時に多宝如來が現れて、 宝塔の中で一つの座に二体の仏がすわったことを説き証したという法華経の教えを造形的に表現した塔である。したがって、この塔の構成には仏教の奥妙な内容が盛りこまれている。四面の正方形の基壇は四聖諦を表している。それぞれ十段ずつの階段は仏教の実践を説いた十信、十住、十行、十廻向を表している。基壇の上には仏法を獅子吼する石獅子が置かれている。塔身部の上部が八角形になっているのは八正道を表している。751年に釈迦塔とともに建立された多宝塔は基壇、塔身、相輸の三つの部分に構成されている。塔身部分が四層になっているのが特徴である。1902年までは4身躯の石獅子があったことが確認されているが、1925年に日本人によって全面的に解体補修された時には一身躯しか残っていなかった。七宝塔とも言う。 |
釈迦塔 (国宝 21号)
| 釈迦塔(国宝 21号) 公式名称は仏国寺三層石塔であるが、多宝塔と一対にして釈迦塔と呼ばれてきた。高さは10m405、751年、金大城が最初の増改築工事を行った時に多宝塔とともに建立された。この塔は韓国石塔の一般的な構造にしたがい、二層からなる基壇の上に三層の塔身を据え、その上に相輪を載せている。塔の周囲に彫刻されている八輪の蓮花は、八方金剛座または八方蓮花座台と言い、八部神衆または八部菩薩が安置されていたらしく、このように塔の区域が造成されているのも、この塔の特徴である。1966年に解体補修した時、世界最古の木板印刷物である無垢浄光大陀羅尼経など28種、70余点の文化財が塔身から出てきて、これらを一括して国宝第126号に指定された。なお、この石塔には石工・阿斯達と妻・阿斯女の悲しい伝説に因んで無影塔とも呼ばれている。
|
The Mugujeonggwang Great Dharani Sutra(National treasure no. 126), The oldest extant woodblock print in the world A copy of the Mugujeonggwang Great Dharani Sutra 釈迦塔 | The sarira box The sarira of buddha in the pagoda |
蓮華橋 七宝橋(国宝 22号) 仏国寺の礼拝空間である大雄殿と極楽殿に上がる道には、東に青雲橋と白雲橋、西に蓮華橋と七宝橋がある。蓮華橋と七宝橋は極楽殿に向かう安養門とつながっている橋で、世俗の人々が踏む橋ではなく、西方極楽世界の悟った人だけが上り下りした橋であると伝えられている。統一新羅の景徳王10年(751)に建てられたと思われ、創建当時から多くの人々がこの橋を上り下りして極楽往生を祈り、尼になった新羅憲康王妃もここを行き来しながら王の極楽往生を祈ったと伝えられている。蓮華橋と七宝橋は東の青雲橋と白雲橋が雄壮な趣を見せるのに比べ、繊細な美しさを現しており、仏国寺の造形の調和と変化を見せてくれる。 |
|
|
|
|
|
青雲橋, 白雲橋(国宝 23号) 仏国寺の礼拝空間である大雄殿と極楽殿に上がる道には、東に青雲橋と白雲橋、西に蓮華橋と七宝橋がある。青雲橋と白雲橋は大雄殿に向かう紫霞門とつながっている橋(階段)のことを指すが、橋の下の一般人の世界と橋の上の仏の世界を結ぶ象徴的な意味を持つ。統一新羅景徳王10年(751)に建てられたと見られ、新羅時代の橋としては唯一完全な形で残っている非常に貴重な遺物である。また、虹模様の橋の下部は韓国の石橋や城門に見られる半円アーチ型の虹霓橋の始まりを見せており、重要な資料となっている。 |
|
|
|
| |
The 金銅毘盧遮那仏坐像(国宝 26号) | The 金銅毘盧遮那仏坐像(国宝 26号) 仏国寺毘盧殿に祀られている高さ1.77mのこの仏像は、真理の世界を遍く統率するという意味を持った毘盧遮那仏を形象化したものである。がっちりした肩、量感のある堂々とした胸、くびれている腰などから理想的で洗練された統一新羅時代の仏像の姿をうかがい知ることができ、仏国寺金銅阿弥陀如来坐像(国宝第27号)、柏栗寺金銅薬師如来立像(国宝第28号)とともに統一新羅時代の三大金銅仏像と呼ばれている。 |
|
|
|